キャンペーンのヒント
【体験レポ】31歳の学生はウザいという言葉に疑問を感じたので、Changeキャンペーンページを立ててみた
Change.orgで署名キャンペーンを立ち上げる時って、実際どんな風なんだろう?
そんな疑問にお応えするため、今回はゲストの方にキャンペーンを始めるまでの体験レポートをまとめていただきました!
こんにちは。Change.orgのことを、数年前に知って以来、何度か賛同をしている松澤亜美と申します。
今日は、そんな私が初めてキャンペーンを作ってみました。
Changeでいうキャンペーンとは、求める社会の変化を明確にし、署名を集める土台を作ることです。
きっと世の中にも、きっかけこそなかったけれど、社会をよくしたい、と願う人は多くいるはずです。今回は実録という形で、私が悩みながらキャンペーンを作り、Change広報の武村若葉さんにフィードバックをいただくまでを書いてみました。
何を変えたいと思う?なんのトピックでキャンペーンを立てるか決めよう
「世の中がもっと良くなったらいいのに」と思うことはいっぱいありますが、特に教育については気になります。教育学部出身で教員の友人も多く、世の中の根本は教育でできているという考えが染み付いているのです。
先日、最近Twitterでまとめられていた、こんなつぶやきが目に留まりました。
“電車内での女子大生の会話が悲しい。どうやら同級生に31歳の学生がいるらしい。「何で30過ぎて来んの?ほんまうざい」「おはよ~とか言ってきて、めっちゃうざい。絡むなよ」要約するとそんな感じ。18~22歳前後の人間しか受け入れられないのかな。人それぞれ色々なペースで人生送ってるのに。”—トゥギャッター
私もその場で会話を聞いたら悲しくなります。きっと、その女子大学生にとっては大学は18歳〜22歳前後で行くのが当たり前。他にあまりいないから、受け付けたくないのでしょう。
高校生や大学生の時にホームステイしていたオーストラリアやハワイでは、ホストマザーが「この子は今年あまり勉強できなかったから、ダブらせたの」といったことが堂々と言えるくらい、学年という基準があまり大事ではないと、私は感じました。年功序列の考え方が強い日本では年齢が大事なのもわかるけれどけれど、大学は学びに行く場所なので、何歳になっても学んでいいということを当たり前にしたい。
怒りや悲しみの原体験というほど強い動機ではないけれど、この意識を変えたら、何歳でも学び出せる、年齢に捉われない良い世の中になるはずです。
わたしは仕事でもプライベートでも海外に行くことが多いのですが、日本人ほど年齢に囚われている国は他にないと感じます。仕事にしても、恋愛にしても、何歳でもスタートできるんです。そこに他人の目線は関係ないはず。
私は30歳になって以降「こういうチャレンジは控えたほうがいいかな」と思うこともありますが、いつも年齢はただの数字、と捉えるようにしていますし、そういう世の中になってほしいなと思っています。そのほうが、「世間がこうだからこうしたほうがいい」という理由ではなく、「自分がしたいから」という意図から行動する人が増え、何歳になっても学びたければ学校に言っていいはず。
その行動に適切な時期というのは人によって違うはずで、世間の通念によって決まるわけではないと思っているのです。
今回はこれでキャンペーンを立ててみることにしました。
キャンペーンを立ててみる
早速、「キャンペーン開始!」をクリック。
STEP 1 キャンペーンのタイトルを決める
キャンペーンのタイトルを入力してください、という指示に早速つまずきました。
「宛先となるデシジョンメーカー」って誰だろう?何をしてほしい?
31歳の大学生が大学に行くのが当たり前な世の中にするには、何が変わればいいんだろう?
例えば、こんなことが思いつきました。
- 大学に年齢は関係ないということを大学が学生に周知すればいいのかな?その場合宛先は大学のどこなんだろう。
- または、義務教育で年齢主義から課程主義(単位制)に変更すべき。とすると、宛先は文部科学省かな。
- それとも、20代後半以外の年齢の大学生を繋げるコミュニティを作って動き出せばいいのかな。その場合、相手は大学生?でも、きっとそれは変わってくださいというものじゃないから、Changeを使う必要はないなあ。
- もともと就職が新卒22-23歳であるべき、という一般通念があるから大学生が30代だとおかしいと思うのかな。大学は就職するためのツール、か。だとすると、企業か。いや、企業をまとめる経団連か。
このように、私のようにふわっとした理想に対して、解決法は無数、無限にあります。
なので、選ぶ軸をまず決めてみる事にしました。
私の場合は、
- デシジョンメーカーがはっきりしていそう
- 社会的な影響力範囲が大きそう
を基準に選ぶことにしました。
すぐできるものだったら1か3。でも、せっかくChangeを使うなら、社会を変えるようなインパクトのあるものを選んだほうがいいのではないか、と思ったのです。
2か4か。正直、どちらもあまり変わらなそうです。でも、毎年新卒の就職活動に関して指針を出していてそれがニュースになっている経団連を宛先とすることにしました。1年に1回、変化する可能性があるというのがいいなと思ったから。
次に、宛先(デシジョンメーカー)がとってほしいアクションを決める。
何を指針に盛り込めば、社会通念や、電車の中で話していた女子大生の意識が変わるだろう。
一旦考えてみて、「採用時の年齢を気にしない」ことかな!
ということで、今回のアクションは「採用時に年齢を聞く風習をやめるように指針に組み込んでください」にしました。
STEP 2 宛先=意思決定者を決める
これはさっき決めたので、経団連と書きます。
なるべく詳細に書くといいと書いてありますが、経団連の中の誰が毎年の指針内容を決めているかはウェブサイトを調べてもわかりませんでした。
STEP 3 キャンペーンで扱う問題を詳しく説明
キャンペーンで扱う内容。このように書きました。
31歳で学生になった大学生に対して、電車の中でクラスの女子大生が陰口を叩いていたことがtwitterで話題になりました。
大学とは基本的に学びに行くための場所ですが、そうではなく、就職するためのツール・コースになってしまっている現実があります。
就職の時に「新卒の年齢である」ことが重視されない世界になっていれば、大学はそのために行く場所ではなく、本来の「学びに行く場所」になるはずです。
年齢や肌の色、宗教などではなく、経験や素質がその仕事にあうべきかどうかで選ぶ採用基準になるべきです。
経団連さん、「採用選考に関する指針」に、年齢記入を禁じる項目を入れてください。
STEP 3 プロフィールを完成する
さて、プロフィールを記入して、完成させる。
STEP 4 写真を追加する
写真を追加するときは、自分の写真か、またgoogle imageで[商業的にシェア可能]なものを選びましょう。勝手に人の写真をダウンロートして使うのは、違法ですし、ここで誰かに叩かれるようなことがあっては勿体無い。
完成!
これでキャンペーンページは完成しました。
出来上がったキャンペーンはこちら!
賛同者を5人以上集めないと、このキャンペーンは前に出ないそうです。
なので、このブログが世の中に出ると同時に、こちらをシェアすることにします。
みなさんもぜひ賛同よろしくお願いします!
さて、今回のブログは一旦こちらで終了とします。
次回は、Changeのスタッフ武村若葉さんにキャンペーン作成のフィードバックをいただきます。
ゲストプロフィール
松澤亜美
早稲田大学を卒業後、JUKI株式会社にて海外工場コンサルタント・事業企画、貿易。パリのParsons The New School for Designへの短期留学、日本ファッションウィーク推進機構を経て、トラベルブロガーとして世界を旅しながらHuffington Post、EU MAG、繊研新聞社などにコラムを掲載する。傍ら、国土交通省通訳案内士として外国人を日本を案内。2014年9月よりPinterest Japanコミュニティマネージャーを務める。 2016年3月からはJ-wave では、Tokyo Morning Radioトレンドコーナーを担当し、10月からadidas Japanでブランドマーケティングマネージャーを務めた後、翌年独立。2008年にファウンダーとして立ち上げた団体LunchTripの共同代表を勤め、国内4拠点や海外、保育園で10年開催し続け、コミュニティを拡大している。