Change.orgからのお知らせ

「生きのびる」を超えて #国際トランスジェンダー可視化の日

    

3月31日は国際トランスジェンダー可視化(認知)の日(英: International Transgender Day of Visibility)です。

トランスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性別とは異なるジェンダー・アイデンティティ(性自認)を持ち、あるいは異なる性別で生きようとする人たちのことです。

世界中のトランスジェンダーの人たちの存在を祝福し、またトランスジェンダー が置かれた差別を可視化するために設けられたこの記念日に、Change.org Japanでは日本で展開されている関連キャンペーンのうち、最近インパクトを与えたふたつをご紹介します。

性別によらない制服の選択制を求めるキャンペーン

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▲江戸川区長(写真右)に署名を手渡すくろまるさん(左)

   

 江戸川区在住の高校3年生、くろまるさんは2020年夏、区長にキャンペーン「江戸川区の制服を選択制にしてください!」で集めた10,000あまりの署名簿を手渡しました。くろまるさんはトランスジェンダー男性で、中学時代にスカートを強要された苦しみをキャンペーンを通じて発信していました。

 くろまるさんは区長の前で「(相談しても理解されなかった)中学時代、大人は信用できないと思い、大人になる前の18歳で死のうと思っていた。ぼくのような子どもをもう増やしたくない」と涙ながらに訴え、区長はその場で「制服が原因で自殺を考えたり、学校にいけなくなるなんてあってはならない」と制服選択制導入に向けての速やかな検討開始を約束しました。

このキャンペーンに触発され、宮城県や東京都あてに制服選択制を求めるキャンペーンが立ち上がっています。また栃木県でも支援団体S-PECが同様の署名提出を2019年に行い、2020年6月より全県立学校にて制服選択制の導入が推奨されることとなりました。  

履歴書の性別欄削除を求めるキャンペーン

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日本の履歴書では長らく性別を尋ねることが一般的でした。

トランスジェンダーの人々にとっては、法的な性別を記入すれば外見との不一致から不審がられて、就職活動の中でカミングアウトを強いられる形となります。一方、現在暮らしている性別を記入すれば、内定が出た後に身分証との不一致から、企業とトラブルになることもしばしばあり、履歴書の性別欄によって求職時に差別やハラスメントを経験する大きな原因のひとつとなっていました。

この問題を解決しようと若者の労働問題に取り組むNPO法人POSSEはキャンペーン「履歴書から性別欄をなくそう #なんであるの 」を立ち上げ、2020年夏に10,000を超える署名簿を経済産業省、JIS規格の履歴書様式を定めている日本規格協会、文具メーカー大手であるコクヨに提出しました。このキャンペーンにより経済産業省は日本規格協会に行政指導を行い、性別欄があった履歴書様式そのものが削除されました。またコクヨは性別欄のない履歴書の販売を開始しました。

海外では履歴書に性別を記載することを禁じる国もあります。男女雇用機会均等法では性別を採用の可否の基準とすることを禁じてもいます。採用時に性別をたずねる習慣を問い直すことは、トランスジェンダーの雇用を守るだけでなく、性別によるステレオタイプをなくすことにも繋がるとされています。

上記の他にも、戸籍の性別変更の条件に「現に未成年の子がいないこと」という要件の削除の呼びかけなど、トランスジェンダーに関するさまざまなキャンペーンがChange.org上では立ち上がっています。

この社会にトランスジェンダーの人々はこれまでもずっと存在してきました。

しかし、これまで多くの学校や職場、地域社会のあり方は、トランスジェンダーが一緒に暮らしていることを想定してきませんでした。
既存のルールを見直し、必要であれば新しいルールを考えることが、多様性を尊重した社会を作るためのカギではないでしょうか。

中学時代のくろまるさんは、社会に絶望して死ぬことを考えていました。世界中の多くのトランスジェンダーが差別や偏見、無理解の中で、命を脅かされています。先日、韓国ではトランスジェンダーであることを理由に軍隊から除名された若い当事者がみずから命を絶ちました。1年前には、当事者の仲間へ「私たち、必ず生きのびて社会の変わるところを見届けましょう」と手紙を送っていた人でした。

トランスジェンダーの人々が生きることに希望を持てる社会、そして「生きのびる」以上に、他の人たちと同じように自分の夢を実現できる社会に向けて、Change.orgはトランスジェンダーのコミュニティを応援します。

*Change.orgで働くトランスジェンダーのひとりとして、日本チームの遠藤まめたが社員インタビューを受けました。詳しくはこちらの記事をお読みください。

*Change.orgは、言論の自由を守るオープンなプラットフォームとして、住む場所や信条にかかわらず、誰でも、どのようなテーマに対しても、キャンペーンを立ち上げることができますがヘイトスピーチは容認されません。

もしChange.org上で「実施禁止事項」を目にした場合は、必ず当サイトまでご一報ください。ガイドラインの違反について当サイトに警告していただくには、キャンペーンの「ポリシー違反報告」(各キャンペーンページの末尾、コメントの下にあります)をご利用ください。

    

Written by
Change.org
3月 31, 2021 3:43 pm